Sayaka Asai
栃木県出身。フランス在住。
2014年 「氷染色」特殊デザイン技法特許取得*協会。
2015年 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科テキスタイル専攻修了。株式会社イッセイミヤケ入社。
2018年 パリへ留学、アーティスト活動を本格化。
現在はフランスを拠点に活動しています。
(作家活動・受賞履歴はウェブサイトからご覧いただけます。)
インタビュー
Q:「あなたについて」と「どうしてアーティストになったか」を教えてください。
A:幼少期から絵を描くことが好きで、書道師範だった祖母の影響もあり、物心がついた頃から筆で遊んでいました。線や色の面白さを追求していくうちに芸術の世界に夢中になり、アーティストという形に辿りつきました。自然界から多くインスピレーションを受け、変化していく作品や新しいアイディアを形にする中で、誰かの心を癒したり喜んでいただけることにやりがいを感じ、これまで続けています。
Q:あなたの経歴(道のり)について教えてください。
A:高校から美術科へ進学、染色を学びに武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科テキスタイル専攻に入学しました。修了後は、株式会社イッセイミヤケへ入社。“日本のものづくり理念“に感銘を受け、続けていた創作活動を本格化したい気持ちが強くなり、念願だったパリへ留学。氷染色家としての活動が始まりました。
これまで世界各国で個展やアートフェアへ参加、2023年には「アサヒ飲料株式会社×氷染色」の限定デザイン商品が発売。
主な受賞歴
2023 シャブリアートアワード準グランプリ授賞/東京
2022 リスボンギャラリーコンペティション入賞/ポルトガル
2021 NFT ART AWARDS Japan 2021 受賞
2021 4ART WORLD AWARD 3位入賞/スイス
2020 ReA! Art fair Milano/100人のアーティストの1人に選ばれる/ミラノ
など多数。
Q:あなたのアートに対する世界感
A:小さなアクシデントから生まれた氷染色技法。溶かしていくうちに氷の虜になっていました。そもそも当たり前に存在する氷、そして水という存在。溶ける氷=目の前で起こる奇跡から私たちの源、生命、地球、宇宙を感じます。「日常に潜む偶発的な美」をコンセプトとして、自然との繋がりを取り戻し、調和と共存の大切さを再確認するもの。争いを止め、優しさと平和を広める手段として、芸術を通じてメッセージを伝えています。
Q:ペイントとは、あなたのアートにとってどんなことでしょうか?
A:「語らい」
自然と語らう。他者と語らう。自分と語らうこと。
ペイントを通して、心を通わせながら話をすることは人生に彩りを与えてくれています。
Q:あなたがアートに影響されたことは? 幼少期の記憶や影響をうけた作家、作品など
A:自然に囲まれた環境で育ち、風や水、植物や生き物と対話をしていました。目に見えないものを感じ、それが抽象的な作品を生み出しているように思います。アーティストは、マーク・ロスコ、李禹煥、イヴ・クラインが好きです。
また、小学生時代通っていたアトリエで初めて模写をした、ピカソ「ゲルニカ」。ポリティカルアートという、人々の意識を刺激する重要な役割を果たすアートの存在が強く印象に残っています。
Q:アーティスティックな逸話(エピソード)を何か教えてください。
A:「天からの贈り物を貰ったのね 」
よく晴れた夏の日、西フランスの海岸沿いで野外ペイントをしていた私に、立ち止まったマダムが言いました。
ーこれは贈り物。
そうか、私は贈り物をもらったのだ。
ーでもなぜ私が?
貰った理由が知りたくて、今日も溶かし続ける…
氷は人生の数ある贈り物の中でも最高の贈り物のひとつだと思います。
とても考え深いワンシーンでした。
Q:ペベオ絵具で特に好きな商品は?
A:セタシルク、セタカラー、カラーレックス、オリジン
Q:今後のアートプロジェクト(将来のこと)を教えてください。
A:「いつかは氷の大地を丸ごとキャンバスに」
これまでタブローを作ることに加え、制作の過程を観客に観てもらうインスタレーション、アートパフォーマンスにも力を入れてきました。完成後の作品も美しくありたいのですが、自分としては氷から染まっていく「時間」が一番美しく、尊く感じています。空気や匂いを含めてある瞬間を閉じ込めた氷との対話。私がインスタレーションを積極的に行っているのは、“この今しかない時“を皆さんと一緒に感じたいから。
いつの日か、氷の大地を丸ごと作品にするランドスケープ・アートを。大きな予算をかけ、1年間かけるくらいの巨大プロジェクトに、いつか取り組んでみたいものです。
